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君は大学をどう選ぶか?|1000分の1の出会いのために #6
数多ある大学の中から、将来を夢見ながら、興味・関心や条件などで志望校を選んでいく。それは、輝かしい大学生活に向けた「はじめの一歩」である…このマガジンでは、大学の裏側にも迫りながら、受験生の「大学選び」のヒントとなる様々な情報をお伝えしていきます。受験生以外の方にも、イマドキの大学選びについて考えるきっかけになれば幸いです。
大学選びの第一歩は「なりたい自分」の明確化から
皆さんは大学選びをする時、何を重視しますか?
(株)進研アドの中村浩二氏によると、高校生に行ったアンケートでは、以下のような結果になったそうです。
【高校生調査】あなたは大学受験で志望校を検討する際、以下のことをどの程度重視しますか?
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表は大学基準協会にて作成
上段:回答数、下段:割合(%)
重視する点として、『自分が成長できそうな大学であること』の回答が2番目に多かったのは、とても頼もしい結果だと思いました。
でも、「自分が成長できそうな大学」ってどんな大学なのでしょう? また、どのように探せばよいのでしょうか?
中村氏からは、以下のようなお話がありました。
「志望校の選択には、まず「なりたい自分」を明確にし、そこから逆算して、大学で『何を学ぶのか』『何のために学びたいのか』『どんな力を身に付けたいのか』を考えていくことが大切です。
「なりたい自分」を考えることは、将来の目標や大学に行く目的を明確にすることでもあり、また入学後に「なりたい自分」を目指して充実した4年間を過ごすためにも、とても重要なことだと思います。
そこで、今回は、「なりたい自分」から逆算して志望校を選ぶ方法について、掘り下げていきたいと思います。
大学卒業時の自分を思い描いてみよう
「なりたい自分」になるために適した大学、言い換えれば自分が成長できる大学を見つけるために、以下の3つのSTEPで考えていきましょう。
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あなたは大学を卒業する時に、どんな自分になっていたいですか? 大学で学んだその先にいる、成長した自分を思い描いてみてください。職業に関すること、社会に出たときに必要な知識やスキルに関することなど、さまざまな観点からなりたい自分像を書き出してみましょう。
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「なりたい自分」になるためには、どのような知識やスキルが必要なのか、大学で何を学べばよいのか、どのような経験が必要なのか、なるべく具体的に考えてみましょう。
Aさんの場合
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Bさんの場合
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大学情報を調べ、教育目的、3つのポリシー、教育内容・教育方法、各種制度等から、自分が最も成長できそうな大学を選びましょう。3つのポリシーでは、学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)として、卒業時までに学生に身に付けてほしい知識や能力などが書かれています。また、教育課程の編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)では、学位授与方針に示された能力を身に付けるためにどのような教育内容を提供しているのか、そしてどのような教育方法で教育を実践しているのかが書かれていますので、「なりたい自分」になるために求めるものと一致するかを見るのもいいですね。
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⇒留学支援が充実している大学、外国人留学生が多い大学、語学の授業が充実している大学といった観点の他、以下のように学内で国際感覚を養う取組みを行っている大学もあります。
【阪南大学】 留学塾
「国際的ビジネスパーソン」育成を目的とした学びの場で、海外に長期で留学しなくても語学を磨いたり国際感覚を身に付けたりする機会を提供しています。
【南山大学】 国際寮
「多文化共生の力」「クリティカルシンキングの力」などを育む「ダイバーシティ&インクルージョン実践力養成プログラム」と呼ばれる独自のプログラムが開講されている国際寮。毎日の生活で語学力や国際感覚のみならず、社会で役立つ様々なスキルを身に付けることができます。
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⇒自治体との連携のもと、「PBL」「アクティブラーニング」などの教育手法を用いて、地域の課題解決に取り組んでいる大学、地域貢献に力を入れ、大学の所在地の「町おこし」を積極的に行っている大学、また、以下のように学生が企画したことを支援してくれる取組みを行っている大学もあります。
【神戸学院大学】 学生チャレンジプロジェクト
学生が正課・課外問わず自由な発想でプロジェクトを企画し、活動を通して成長を支援することを目的としており、大学が人的・物的支援をしています。審査を通過した段階で、また採択された段階で、それぞれ社会人基礎力を伸ばす研修を行っています。
【津田塾大学】 ギャップターム
「自分を見つめ、将来を考える。キャンパスを越えた学び」のキャッチフレーズのもと、学外での自主的な学びを支援する取組みです。必修科目がない6月下旬から夏期休暇期間を合わせた約2ヶ月半を「ギャップターム」とし、海外の大学のサマープログラムやインターンシップ、ボランティアなど、学外で自主的に活動し、学びに活かしていくことを奨励しています。
このように「何を学ぶか」についてだけでなく、「どのような経験が必要か」も自己分析し、大学選びを進めると、入学後にやるべきことがより明確になります。
君は大学をどう選ぶか
大学進学セミナーの講演で、中村さんは、次のことも話していました。
オープンキャンパスなどで実際に学生に会って、ロールモデルを見つけることも大切です。
上記のSTEP1~3で志望校がある程度絞れたら、「なりたい自分」を具体的に描くために、実際にその大学に通う学生と話し、入学後の自分を想像するとよいでしょう。ロールモデルに出会えたら、憧れの先輩と同じ大学に入りたいという気持ちが、受験勉強のモチベーションになるはずです。
▶このマガジンの#2から#4では、実際のオープンキャンパスを取材し、オープンキャンパスの「中の人」にインタビューをしました。ぜひ併せてご覧ください。
「なりたい自分」を具体的に考えて大学選びをすることは、大学生活を有意義に過ごすことにもつながります。学生時代は、思っている以上にあっという間です。この記事を読んでくれた高校生の皆さんが、自分にとって成長できる大学に出会い、自分が思い描いた姿で卒業できることを願っています。
▶大学進学セミナーの記事はこちら
本協会のHPでも、大学進学セミナーについて紹介しています。
※リンク先で「大学進学セミナー」という箇所をクリックしてください。
総務部総務企画課 蔦美和子、串田藍子、井上陽子