見出し画像

オープンキャンパスで、大学を肌で感じよう!【拓殖大学・前編】|1000分の1の出会いのために #3

数多ある大学の中から、将来を夢見ながら、興味・関心や条件などで志望校を選んでいく。それは、輝かしい大学生活に向けた「はじめの一歩」である…このマガジンでは、大学の裏側にも迫りながら、受験生の「大学選び」のヒントとなる様々な情報をお伝えしていきます。受験生以外の方にも、イマドキの大学選びについて考えるきっかけになれば幸いです。

 このマガジンの第1回目の記事で、大学を選ぶためには、広い視野を持ちいろいろな情報にあたり、比較検討してほしいことをお伝えしました。
 3回目となる今回は、前回に引き続き、オープンキャンパスをご紹介します。伺ったのは、東京都文京区にある、拓殖大学(文京キャンパス)です。

拓殖大学オープンキャンパスチラシ

気になる大学を見つけたら…まずは、予約!

 拓殖大学の場合、HPの「受験生サイト」に「オープンキャンパス特設ページ」があります。ここに、キャンパスツアーや説明会などのイベントのタイムスケジュールも掲載されています。
 オープンキャンパスに行こう!と思ったら、まずは、インターネットから来場予約をしましょう。説明会などのイベントも予約が必要というオープンキャンパスもあります。タイムスケジュールを見て、回る順番の計画を立てた上で、早めにイベントの予約をするのがよいと思います。

 複数のキャンパスがある大学の場合、オープンキャンパスがどのキャンパスで開催されるかに注意して、交通手段を調べましょう。当日は家から大学までの時間の他、乗換・乗り継ぎに関してや、大学の最寄り駅などの周辺環境も確認しましょう。キャンパスが受験時の会場となる場合も頭にいれてチェックするといいですね。

正門では、学生・職員が元気に挨拶をして
迎えてくれました。

 正門のテントでは、オレンジのTシャツを着た学生、黒いTシャツを着た大学の職員が、挨拶で出迎えていました。オレンジのTシャツを着た学生は、オープンキャンパススタッフで、遠くからでも目立ちます。

全体プログラムで、大学について広く知ろう

▶大学紹介・入試説明会

 最初に、「大学紹介・入学説明会」に参加しました。大学でいちばん大きな教室(講堂)が満席です。保護者と一緒に参加している高校生が多い印象です。時々メモを取りながら、皆さん真剣な表情で話を聞いていました。

大学紹介・入試説明会の様子

 入学課の職員が、パワーポイントの資料を見せながら大学の設立の経緯、概要、特徴、入試制度などの説明をしました。特に、一つひとつの入試制度について丁寧に紹介をしていました。 
 終了後、説明をしていた職員に、お話を伺うことができました。

――大学案内やHPでも大学の情報は得られると思いますが、オープンキャンパスに来るメリットもありますか?
職員Aさん:オープンキャンパスで実際キャンパスを見たりイベントに参加したりすることで、学生生活がイメージできると思います。入学後に「こんなはずではなかった」というミスマッチが起こらないように、ぜひ、オープンキャンパスに足を運んでください。来ないと分からない情報がきっとあると思います。

▶「拓殖人材の証明」

 拓殖大学で育つ「拓殖人材」に期待する3つの素養として「国際性」「人間性」「専門性」を掲げています。ここでは、3名の学生がそれぞれ、拓殖大学で培った力をプレゼンしていました。大講堂でスクリーンに映った資料を示し、舞台を歩きながら、身振り手振りを交えた、熱のこもったプレゼンが繰り広げられました。

半年間、大学の制度を利用してイギリスに留学した経験から、
そこで得たものや目指す将来について「国際性」の観点から、
時には流暢な英語を交えてプレゼンされました。

留学に行ったことで、英語に自信がつきました。資格試験の点数がアップし、字幕なしで映画が見られるようになり、気が付いたら英語で独り言を言うなど、英語漬け生活の効果が表われています。この留学では、現地校で修得した単位などを卒業単位として認めてくれる学内の制度を活用しました。休学が不要で卒業を延期することなく、半年間海外で学ぶことができるのは大変ありがたいです。卒業後は中学校の教師を志望していますが、さらに視野を広げるためワーキングホリデーに行ったり、海外の教育関係の大学院にも挑戦したいと考えています。

高校生に向けて、「大学生になった自分の姿をイメージしながら聞いて欲しい」と前置きし、
拓殖大学で過ごしたからこそ得られた経験を通して身に付けた
人間性」についてプレゼンされました。

1年次、留学生との交流を目的とした「フレンドシッププログラム」などを通して、学内の日本人、外国人問わず交流の輪が広がりました。特にイベントの司会などを通して、苦手だった人前で話すことを克服しました。3年次には大学主催の「学生チャレンジ企画」に応募し、採択されました。大学から活動資金の援助を受けて「ボーダレスかるた交流」を開催しました。応募の際の企画書作成、プレゼンや、様々な人との交流や共同する経験を経て、チャレンジ精神やコミュニケーション能力を培いました。

大学で関心のあるテーマを徹底的に追究し、
さまざまな挑戦をしながら学びを深める楽しさを
専門性」の観点からプレゼンされました。
高校生に「大学で、学びの冒険をしよう!」と力強く呼びかけていました。

政治・法律・経済をバランスよく学べる政経学部の特徴に惹かれ、拓殖大学を選びました。2年次から所属したゼミナールのモットーは「現場主義」で、台湾有事に関する論文を書くために台湾の金門島に足を運びました。既存研究だけでなく、フィールドワークで得た知見や考察も加えた約10,000字の論文が評価され、学内の論文コンテストで入賞しました。台湾で見たこと、考えたことは更なる学びへつながり、専門性を高める原動力になっています。

 このイベント「拓殖人材の証明」では、拓殖大学に通う学生の特徴や、大学が育成しようとする人物像を感じることができました。また、入学後に利用できる制度について知る機会にもなり、それらを活用して積極的に行動することが成長につながると感じました。

「拓殖人材の証明」
3人ともすばらしいプレゼンで、
会場からは惜しみない拍手が送られていました

▶キャンパスツアー

 大学の施設を10人程度のグループで巡るキャンパスツアーに参加しました。

大学の図書館の蔵書に圧倒されました

 1グループに学生2名がガイドとしてついて、図書館、屋上、学食などを回りました。小教室を見学した時などに、学生が自身の学生生活について話してくれました。

学生Bさん(政経学部、4年):僕は、対面でのオープンキャンパスが再開した2年生のころからキャンパスツアーのガイドをしています。ここで4年間過ごした学生しか知らないコトをこのツアーで伝えられればと思っています。本学は、外国人留学生が多く、キャンパスにいながら国際交流ができます。廊下で外国語が飛び交い、日本語が聞こえないことがあるほどです。また、キャリア・就職支援が手厚く、僕は本当に助けてもらいました。就職課だけでなく、教員からも就活に役立つ情報がメールで送られてくるのです。そのおかげもあって、希望する業界に就職が決まりました。僕は拓殖大学に入学して本当に良かったと思っています。

 拓殖大学のキャンパスツアーは、施設の案内だけでなく、ガイドの学生の体験や大学の様子などについての話を聞くことができました。それを糸口に大学生に質問することもできますね。施設を巡りながら、学生の生の声が聞ける、楽しいツアーでした。

屋上からスカイツリーが見えます

▶個別相談

 いくつかのイベントを回っているうちに、ふと疑問に思うこと、もっと知りたいと思うことが出てくるかもしれません。そんな時は、個別相談を利用しましょう。拓殖大学の場合は、入試全般、海外留学、奨学金、学生寮、課外活動(部活やサークル)、就職など、それぞれ担当の大学職員がブースで対応しています。

――待ち時間が比較的少ないのは、何時頃ですか?
職員Cさん:本学の場合は、午前中のほうが空いていることが多いです。質問がある方はもちろん、何を聞いたらよいのかわからない、大学のことは何もわからないという方にはイチから説明しますのでぜひお立ち寄りください。

 大学によっては、学生が質問に答えてくれるブースも用意されているようです。大学関係者の生の情報を聞くチャンスですから、いろいろ質問してみましょう。

保護者も一緒に相談するケースが多いようです

 学部イベントで、学びについて深く知ろう

学部・学科ごとに、それぞれ説明会や模擬授業などが行われていました。今回、外国語学部英米語学科と商学部経営学科について話を聞いてきました。

◆外国語学部英米語学科

 ※外国語学部は4年間八王子国際キャンパスで学びます。

英米語学科の説明会には、以下のイベントが用意されていました。
学部紹介/総合型選抜説明
教員による学科紹介(ゼミナール、留学制度、昼休みにネイティブ教員と
 会話ができる「語学サロン」、先輩の就職先、4年生が3年生の就職を
 アドバイスする制度等)
学生発表
体験授業

ここでは学生発表について紹介します。

学生Dさん:外国部学部英米語学科3年
2年生の春休みの約1か月、イギリスの語学センターに留学した時の様子を英語でプレゼンされ、最後は日本語で留学や学生生活の感想を述べられました。

留学に行くまで、正しい英語を話すこと、間違えないことが大事だと思っていましたが、イギリスに来て「大事なのは自分の言いたいことが伝わること」という考えに変わりました。また、留学中、このチャンスを生かしたいとアクティブに行動したことから、帰国後も行動的になりました。このように、留学の経験は語学力アップにつながったことはもちろんですが、自分自身の考え方・態度も大きく変わりました。拓殖大学は留学を応援してくれて、費用のサポートも充実しているので、ぜひ皆さんも積極的に活用してください。

◆商学部経営学科

商学部経営学科の説明会には、以下のイベントが用意されていました。
学部学科紹介/総合型選抜説明
体験授業
 「歴史学」や「語学」などと違って、「商学」の学びはイメージしづらいかもしれません。経営学科の体験授業では、先生が「お菓子」という身近なトピックスで、商学のさわりをわかりやすく話していました。
 講義の最後には、経済学・経営学・商学の違いについて、経済学は「お菓子が売れるような世の中か」、経営学は「だれがお菓子を売るのか、儲かるのか」、商学は「どのようにすれば買ってもらえるのか」を考えていく学問だと、お菓子になぞらえて説明していました。

商学部経営学科の模擬授業の様子

 体験授業(模擬授業)は、高校生でもわかりやすい内容になっており、短時間で授業の雰囲気や学ぼうとする学問に触れることができます。それぞれの専門分野でどのようなことを学べるのか、まずは幅広く知ったうえで、学部・学科選びをすることはとても重要であり、その意味でも高校生にとって模擬授業は有意義な機会だと思います。可能であれば、いくつかの体験授業に参加して(理想を言えばいくつかの大学で参加して)、自分が大学で学びたいことをじっくり考えてみましょう。


むすびにかえて

 いかがでしたか? オープンキャンパスではどんなことが行われているのか、どんな視点で、どんな姿勢で見学したらよいのか、伝わっていれば幸いです。

 当日、私たちは9時30分ごろからお昼をはさんで6時間程度でさまざまなイベントを見学・体験しました。この1日で感じたことは、オープンキャンパス全体が、高校生に対するこれからの4年間のプレゼンだということです。さまざまなイベントで、受験生に対し、学び・施設・学生・教員をオープンにし、「この大学に入学すると、このような学びができますよ、このような4年間が送れますよ、こういった学生を待っていますよ」と伝えようとしているのが感じられました。

 まだ志望校が決まっていない人は、いくつかの大学のオープンキャパスに行って、どの大学が自分に合っているのか、充実した4年間を送れるのかを比べてみてください。また、第一志望が決まっている人は、「この大学で学びたい理由」を確認するのもいいのではないでしょうか。オープンキャンパスでは、インターネットでは得られない情報がたくさんあります。 それをどれだけ得られるかは、オープンキャンパスへの臨み方次第です。よく見て、よく聞いて、よく話して、あなた自身が大学を肌で感じてください!

 後編は、拓殖大学のオープンキャンパスに携わった学生や職員へインタビューした模様です。プレゼンに登壇した学生、キャンパスツアーを担当した学生、オープンキャンパスの運営に携わった職員の方からのメッセージなどをお伝えします。

総務部総務企画課 蔦美和子、串田藍子、井上陽子

拓殖大学屋上から