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2024年度大学進学セミナー 開催報告

 2024年9月28日(土)に、大学進学セミナーをオンラインで開催しました。
 同セミナーは、高校の先生方に、大学のことや大学評価のことを知っていただくことを目的に、昨年度から開催しています。
 2回目となる今回は、「高校と大学を結ぶ入試で、何が起きている?~高大接続改革における大学入試の実態~」をテーマに、3名の講師から講演をいただきました。


当日のお話

 はじめに、近年の大学入試の実態や志願者の傾向について説明があった後、新課程共通テストでは「情報Ⅰ」等が新たに出題されるなど、受験生の学習負担が増加していることなどについてお話がありました。また、これからの高大接続においては、高校生が学びの先にある「なりたい自分」を明確にし、そこから逆算して何を学ぶべきかを考えていくことが重要であり、高校と大学がつながることで、大学にとっては特長などを高校に伝えることができ、高校生にとっては学ぶ目的が明確になるというお話がありました。

中村氏の講演より

 日本ではどのように高等教育の質が保証されているのかについて、認証評価制度を中心に説明がなされ、その後に本協会の大学評価で用いる評価基準のうち、「学生の受け入れ」の基準における、アドミッション・ポリシー(入学者の受け入れ方針)や定員管理の評価方法、長所の事例などを説明されました。また、大学において、学力の三要素を意識した教育が推進されている事例についても紹介されました。

田代氏の講演より

 高大接続改革とは何か、また求められるようになった背景は何か等、高大接続改革の始まりから、その後に大学教育と入学者選抜がどのように改革されてきたのかについて、お話いただきました。大学入学共通テストや入試種別ごとに学力の三要素をどう評価しているか、実際の入試の事例なども取り上げながらの具体的な説明や、大学において入学前教育や初年次教育を充実させているお話もありました。また、一般・推薦・総合型それぞれの入試形態において、現状を踏まえた今後の展望についてもお話いただきました。

沖氏の講演より

参加者の声

 オンライン開催だったこともあり、全国の高校から多くの先生方にご参加いただきました。
修了後のアンケートで満足度を伺ったところ、「大変満足」との回答が50.0%、「おおむね満足」の回答が47.7%と、ほとんどの参加者が満足してくださったことがわかりました。

 実際にいただいた感想をいくつかご紹介します。

高校教員の立場から大学側が抱えている課題や改革内容を知ることができ、将来を見据えた進路指導・キャリア教育を実践していきたいと思いました。特に、探究活動を充実させることで、大学進学への意識の高揚や大学進学後の大きな成長につながることを認識できました。

今回初めて参加しましたが、とても参考になる情報があり有意義な時間を過ごせました。現在高校1年の担任をしているため、生徒たちにも今日の内容を還元していこうと思いました。ありがとうございました。

セミナーの開催、誠にありがとうございました。高大接続に対する大学側の取り組み事例など貴重な情報を得ることができました。本学でも改革に役立てていきたいと存じます。

私たちの思い

 私たち大学基準協会は、長い歴史の中で大学の評価や調査研究等を通じて大学の質の保証と質の向上に取り組んできましたが、こうした活動やその成果は社会にあまり知られていません。こうした課題に取り組むべく、まずは大学の入口とつながる高校に情報を届けて進路指導に役立てていただきたいとの思いで、昨年度から「大学進学セミナー」を開催しています。
 参加できなかった方は、ホームページに当日の資料や動画を掲載していますので、ぜひ視聴いただければと思います。

※リンク先で「大学進学セミナー」という箇所をクリックしてください。

 今後も同セミナーを継続的に開催し、全国の高校の先生方に有益な情報を届けていきたいと思います。
 本協会の活動に興味を持っていただけましたら、noteの公式ページの他、ホームページ公式Xなどもご覧いただけると嬉しいです。

 最後に、この場をお借りして、ご後援いただきました文部科学省、全国高等学校進路指導協議会、全国高等学校長協会、そして各機関別認証評価機関に心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。