JUAA職員の仕事 #4 総務課編
職員自己紹介
Q:まずは2人の本協会での経歴や担当業務を教えてください。
B部長:私は2011年に入局して、今年で12年目を迎えます。もともと公益性の高い仕事を通じて、世のため、人のために働くことにやりがいを感じており、以前も他の公益法人に勤めていましたが、縁あって本協会で働くことになりました。今年度から総務部長として、部内の総務課と総務企画課を統括する立場になりましたが、入局から昨年度まで長らく総務課で仕事をしていましたので、今回の座談会では総務課職員としてのお話ができればと思っています。
ちなみに、総務課時代は、会計、施設・設備管理、IT管理、理事会・評議員会の運営等を中心に、人事以外の総務の仕事を一通り担当してきました。
S課長:私は、大学院修了後、2010年に新卒で入局して、今年で13年目を迎えます。入局のきっかけですが、大学院への進学によって、より身近に大学の教育研究活動に触れる機会ができ、次第にそうした大学の教育や研究を発展させられるような仕事に就きたいと思うようになりました。その頃、ちょうど大学のキャリアセンターで本協会の求人票を見つけて、その活動内容に興味を持って応募することにしました。また、当時大学院で歴史学を専攻していたこともあり、本協会が歴史ある組織として貴重な史料を所蔵し、調査研究を行っていることや、その頃修士課程の修了者を対象に職員を募集していたことなども応募の理由として大きかったように記憶しています。
私も入局以来一貫して総務課で仕事をしています。今年度から総務課長として、総務課全体をマネジメントする立場になりましたが、それまでは本協会職員の人事業務を中心に、理事会・評議員会の運営業務等を担当してきました。
思い出に残る仕事(プロジェクト)について
Q:総務課の業務に従事する中で、思い出に残る仕事(プロジェクト)は何ですか?
S課長:長年、人事の仕事をしてきましたが、そこでは本協会の事業を円滑に進めていくために、日々の人事・労務管理業務だけでなく、各職員が働きやすい環境を作ることも重要な業務となります。そうした中で、特に思い出に残る仕事として、在宅勤務制度の導入があります。
本協会では、今年度より職員の在宅勤務制度を導入しています。当初は、コロナ禍における時限的措置として想定していた在宅勤務制度ですが、いざ実施してみると、在宅でも仕事ができるということが分かり、子育て世代の職員を中心に多くの職員からコロナ後も同制度を維持してほしいという声が寄せられました。これを受けて、2021年度に半年かけて検討を行い、恒久的な制度として導入に至りました。
導入にあたっては、職員の働きやすさと業務の生産性をどのように両立させていくかという点が議論になりました。具体的には、在宅勤務制度によって業務上必要な職員同士のコミュニケーションに支障が出ないようにしつつ、同制度を有益なものとしていくためには、月あたりどのくらいの日数が最適かという部分を何度も議論しました。その結果、働きやすさと業務の生産性においてちょうど良いバランスで設定できたように感じています。
今後は運用状況の検証を行いながら、各職員がさらにワーク・ライフ・バランスを両立できる環境を作っていきたいと考えています。
B部長:私は、2020年度に担当した内閣府による立ち入り検査への対応業務が思い出に残っています。本協会のような公益財団法人は、概ね3~5年ごとに公益法人認定を行う内閣府による立入検査が実施されることになっています。検査では、公益法人関連法に基づき、本協会の財務状況や理事会等の適切性が評価されます。我々総務課にとっては、日々の業務が外部から評価される機会となり、また、万が一、そこで改善を求める大きな指摘があれば、本協会の組織運営に不備があるということになりますので、非常に緊張する瞬間です。
当時、私は総務課長として、この立入検査への対応をメインで担当しました。検査中は、検査担当官から頻繁に細かな質問が投げかけられましたが、その都度しっかり対応することができ、結果として、改善を要する指摘は無く、極めて健全な組織運営が維持されているという検査結果が得られました。自身のこれまでの仕事をすべて評価されるような気持ちでしたが、そうした検査結果を受けた際に感じた安堵感は今でも覚えています。
本協会で働くことの意義について
Q:本協会で働くことの意義についてどのように考えますか?
B部長:本協会は、数百の大学を会員とする大学団体であるとともに、国から認められた公益法人でもありますので、会員大学はもとより、社会に対しても透明性の高い組織運営が不可欠です。特に、質保証機関である本協会は、大学あるいは社会から信頼されていることが極めて重要であると感じており、そうした健全な組織運営を支えることが私の仕事であると考えています。
S課長:B部長の話と重なりますが、私も組織の信頼性という部分は非常に重要であると感じています。総務課長になって今まで以上に自身で判断していかなければならない場面が多くなりました。人事の仕事に関していえば、個々の職員の要望と組織運営のバランスを考えながら常にその状況に応じた最適解を見つけていくことが必要ですが、その拠り所となるのは、やはり本協会の組織全体の信頼性が揺るぐことがないかというところになるように思います。
また、この信頼性については、対外的な部分に限ったことではありません。各職員の状況をある程度知る立場になる人事の仕事においては、職員との信頼関係が非常に重要であると感じています。職員が働きやすい環境を作るためには、まず安心して相談してもらえる関係を構築することが重要であると感じています。
私はこうした信頼性という言葉を大切にして総務の仕事に従事してきました。
今後の目標について
Q:最後に今後の目標を教えてください。
S課長:評価機関として信頼される組織であり続けるために、引き続き適切な組織運営を実施していきたいと思います。そのためには、総務課職員に求められる部分は大きいので、今後は担当職員の育成にも注力していきたいです。
B部長:適切な組織運営はもとより、持続可能な運営体制の構築も我々の重要なミッションだと思っています。つまり、100年後もこの組織が残り、職員がしっかり働いていける環境を作っていくということです。そのために日々できることから取り組んでいきたいと思っています。
(おわり)